コミュニティチャンネル

防災スイッチON!とやま

番組内容

防災スイッチON!とやま 「中小河川の氾濫と備え」(2025年4月26日~)

放送日時

毎日 7:30/17:30 ほか

Still0424_00000.jpg

4月26日からの放送は、

「中小河川の氾濫と備え」

あなたの防災スイッチ、ON!

中小河川の特徴とリスクは?

Still0424_00001.jpg

今回のゲストは、河川工学がご専門で、洪水災害や川の防災に詳しい富山県立大学 呉修一教授です。

中小河川とは、流域面積が200㎢以下で、県や市町村の管理の川を指します。

富山市では、坪野川、いたち川、熊野川などが該当します。

Still0424_00002.jpg

中小河川は、強い雨が降った時に急激に水位が上がる、大河川に比べて堤防などがしっかりと備わっていないという特徴があります。

増水時の転落事故にも注意が必要です。

2024年9月に発生した能登豪雨

Still0424_00004.jpg

能登豪雨では線状降水帯による大雨で、輪島市や珠洲市などの中小河川が氾濫しました。番組では、呉教授の現地調査に同行しました。

Still0424_00003.jpg

呉准教授の調査チームは、発災2週間後から塚田川を含む5つの河川の流域の能登豪雨の被災現場で調査を始めました。

Still0424_00005.jpg

【塚田川】

石川県輪島市久手川町(ふてがわまち)の山間部を流れる中小河川の塚田川。2024年9月の能登豪雨でこの小さな川が激変し、家屋が流されて4人の命が奪われました。

Still0424_00006.jpg

塚田川は平常時は水深が浅く流れが穏やかですが、能登豪雨では橋に流木や土砂がたまり、水深が深くなったとみられ、流れが変わりました。

Still0424_00008.jpg

ハザードマップの想定よりも浸水域が広く、浸水深が深かったのは、ハザードマップに土砂や流木の影響が考慮されていなかったためと考えられています。

Still0424_00009.jpg

能登豪雨は、地震の影響が大きかったということで、地震と豪雨の複合災害だったとみられます。

複合災害とは、先の自然災害の影響が残っている状態で次の災害が発生することで、単発の災害に比べ被害が拡大する特徴があります。

富山市の市街地を流れる中小河川「坪野川」

Still0424_00010.jpgStill0424_00011.jpg

県内にも多数の中小河川があるなかで、富山市婦中町の市街地を流れる坪野川を訪ねました。

坪野川は、豪雨の際によくあふれる川として知られています。

坪野川がよくあふれる理由は、水が集中しやすい地形で、大河川とつながっていることなどがあげられます。

Still0424_00012.jpg

 

また、市街化の影響で一気に水位が上がるのも特徴です。下流に行くと川が合流するだけでなく、川幅が狭くなっているため、水の量が急激に増えると考えられます。

急激に水位が上がる中小河川 避難のポイントは?

Still0424_00013.jpg

中小河川は「急激に増水する」ことから、私たちは、避難や準備などを早めしなければなりません。

道路が水浸しになると、川と道の境も見えなくなってしまって危険です。

冠水する前、明るい時間帯に避難を完了させましょう。すでに浸水してしまった場合は、無理に外に出ず、頑丈な建物の二階以上に垂直避難するなどしてください。

Still0424_00014.jpg

一方で、雨の降り方によっては、身の回りの中小河川だけでなく、大河川の氾濫につながるケースもあります。その場合は、事前に危険な場所からは全員避難が必要です。

事前にできる備えとして、ハザードマップを確認しておきましょう。特に「浸水深3m以上」「家屋倒壊等氾濫想定区域」のエリアにいる人は早めの避難が必要です。

Still0424_00015.jpg

避難をスムーズにするために役に立つのが「マイ・タイムライン」。

マイ・タイムラインとは、事前に自分のとるべき行動を整理し、時間軸にまとめた避難行動計画のことです。家族構成や生活環境に合わせて作りましょう。

いつ、何を準備し、どのタイミングでどこに避難するのかを考えておくと安心です。

Still0424_00016.jpg

能登豪雨を含む過去の豪雨災害では、家族やご近所同士で「避難しよう」と呼びかけ合い、命を守ることができたケースがありました。

いざというとき、家族や地域で声を掛け合いながら避難できる体制づくりを進めておくとよいでしょう。

Still0424_00017.jpg

また、避難場所は、指定避難場所だけではありません。近くの商業施設や親せきの家など自分だけの避難場所を考えておきましょう。

Still0424_00018.jpg

いざ、雨が降り出したとき、洪水から身を守るために。避難のタイミングなどを決める参考になるのが、気象庁が提供している「洪水キキクル」です。洪水災害の危険度の高まりを5段階に色付けして地図上に表示しています。「キキクル」は気象庁のHPから誰でも見ることができます。

Still0424_00020.jpg

呉修一教授

「今後、気候変動の影響で皆様が思った以上の大雨が降ることが予想されます。最悪のシナリオを想定し、どこに、いつ避難するかを考えておきましょう。自分一人で考えても分からない場合であれば、地域で話し合ったり、大学や行政などに相談してください。皆さんで力を合わせて、絶対に富山の水害では、死者を出さないように備えましょう!」

YouTubeでも配信中!

ケーブルテレビ富山のYouTubeチャンネルでも、番組を配信予定!
ぜひチェックしてください!!

メッセージ募集中

地域の防災の取り組みや

身の回りの防災にまつわるお困りごとなど

こちらからメッセージをお寄せください!!

おしらせ

ケーブルテレビ富山の地域情報メディア「toieba」でも防災に関する様々な情報
を発信しています。ぜひご覧ください。

減災とは?防災との違い・被害を最小限にするために普段からできること