コミュニティチャンネル

防災スイッチON!とやま

番組内容

防災スイッチON!とやま 「災害級の大雨に備える」(2023年9月23日~)

放送日時

毎日 7:30/17:30 ほか

 

02ON!.jpg

9月23日からの放送は、

「災害級の大雨に備える」

あなたの防災スイッチ、ON!

2023年7月の県内大雨

01県内豪雨.jpg

2023年712日から13

富山県内に災害をもたらした大雨。

この影響で、被害が相次ぎました。

南砺市砂子谷では、避難誘導に当たっていた男性1人が土砂崩れによる空き家の倒壊に巻き込まれて死亡しました。

また、富山市内では、8地区の約5万世帯に避難指示が発令され、床上・床下浸水、土砂崩れなどの被害がありました。

気象情報の活用法を学ぶ

03木津さん.jpg

富山地方気象台を訪ねました。

リスクコミュニケーション推進官の木津暢彦さん(富山市出身)。

気象庁で定年まで勤め上げた気象のエキスパートです。

専門は高層気象観測で、その豊富な経験から南極観測隊にも参加し、

調査隊のリーダーである「越冬隊長」も務めました。

2023年春から地元の富山地方気象台に再任用され気象災害や防災に関する情報を発信しています。

木津さん

「自分で行動して避難する。気象災害リテラシーと私たちは言っているんですが、気象や災害の情報を読み解く力ですよね。気象庁が出す気象情報や災害情報をそれを自分たちで考えて読み解いて行動するというのが大事だと思います。」

温暖化と大雨の関係は?

Still0921_00004.jpg

南極での観測を通して、地球温暖化などの気候変動を実感してきたという木津さん。

全国で相次ぐ豪雨災害も温暖化の影響があるのでしょうか?

Still0921_00000.jpg

日本の平均気温は上昇傾向にあり、気温が高くなっている分大気に含まれる水蒸気量が増えるため一度に降る雨の量が多くなる可能性があるといいます。

Still0921_00001.jpg

気象庁によりますと、温暖化などの影響で1時間に50ミリ以上の雨が降る回数は平均的に多くなっていて、短時間に降る大雨の年間発生回数は増加傾向にあります。

木津さん

「短時間に降る降水量は増えたということがわかると思います。つまり、大雨災害の激甚化につながる可能性があるんです。

富山で初めて発表された「線状降水帯」とは?

06線状降水帯.jpg

7月の大雨では、富山県で初めて「顕著な大雨に関する気象情報」が発表され線状降水帯が発生しました。

07線状降水帯.jpg11ポイント.jpg

線状降水帯とは、列をなすように発達した積乱雲が次々と発生することで生じます。

線状にのびた雨域で強い降水を伴い、同じような場所で非常に激しい雨や猛烈な雨が降り続くため、急激に状況が悪化することが懸念されます。

ハザードマップも合わせて確認し、早めの避難行動をとるようにしてください。

「ナウキャスト」で状況を把握しよう

09ナウキャスト.jpg

大雨に見舞われたとき、私たちがどのように行動したらよいのか。

その基本となるのが気象情報の確認です。例えば状況を把握するために役立つのが「ナウキャスト」。

気象庁のHPで公開されていて、1時間先までの雨雲の動きや、雨の強さなどが地図上に表示されます。

気象庁のホームページはこちら

ナウキャスト

Still0921_00002.jpg

木津さん

「1時間先を予測するのも大切ですが、むしろ今の状況と前の状況を見比べてみて、今どういう状況に置かれているのかを見てほしいと思います。特に1時間前や今と比べて、同じようなところに赤色などで表示された強い降水域が停滞していると要注意です。

5段階の警戒レベル

CG04警戒レベル説明.jpg Still0921_00005.jpg

私たちがとるべき行動の指針となる5段階の警戒レベルについて確認しましょう。

避難に関する情報や雨や川の情報は、危険度に応じてレベル分けされています。

赤色のレベル3

災害のおそれがあるため、高齢者や体の不自由な人、乳幼児がいる家庭などは、 危険な場所から避難を始める段階です。

目安となるのは、自治体から発令される「高齢者等避難」の情報や、「大雨洪水警報」、川の「氾濫警戒情報」があげられます。

紫色のレベル4

土砂災害や川の氾濫のおそれが高いため、危険な場所からは全員避難が必要です。自治体からの「避難指示」や「土砂災害警戒情報」、川の「氾濫危険情報」はレベル4に相当する情報です。

黒のレベル5

すでに災害が発生しているような切迫した状況です。避難場所への移動は手遅れになるおそれがあるため、レベル4の段階で、危険な場所からは、全員避難を終える必要があります。

「キキクル(危険度分布)」を避難に活用しよう

13キキクル.jpg

大雨の時に避難を判断する上で役立つのが土砂災害や洪水、浸水害の危険度を知ることができるキキクルです。

災害の危険度の高まりを地図上で色分けして表示するウェブサイトで誰でも見ることができます。10分ごとに更新されホームページでリアルタイムで公開されています。す。

15キキクル.jpg

は警戒

避難に時間のかかる人は行動を始めましょう。

は危険

危険な場所からは全員避難が必要なレベル。

はすでに災害が発生している可能性がある切迫した状況を表しています。

14キキクル.jpg

気象庁のホームページはこちら

土砂キキクル

洪水キキクル

浸水キキクル

雨が止んでも洪水や土砂災害に気をつけて

17洪水キキクル.jpg

雨が小康状態になっても、河川は時間差で水位が上昇することがあると木津さんは指摘します。

木津さん

「雨雲が去ったかなと思っても、河川はそのあと増えていくんですね。流域で降った雨が集中してきますので、タイムラグがあって増えていきます。川を見に行ったり、田んぼを見に行ったりするのは、要注意です。」

16小矢部川.jpg

実際に2023年7月の大雨でも雨が降った後に水位が上がる様子が顕著でした。

「洪水キキクル」を見てみると、県西部の小矢部川では、流域の支流が先に「紫色」の「危険」な状態になりその後本流の水位が急激に上昇しました。

小矢部川では「氾濫危険情報」が発表され、「警戒レベル4」の状態がしばらく続きました。

18ポイント.jpg

また、大雨のあとはしばらく土砂災害にも警戒が必要です。

それまでに降った雨で地盤がゆるんでいる状態では、少しの雨でも災害につながるおそれがあります。

スイッチON!プラス 防災イベント段ボールでまもろう

19サクラパックス.jpg

8月19日にファボーレで防災フェスタ「段ボールでまもろう」が行われました。

これは、災害について楽しく学んでもらおうと富山市の段ボールメーカー・サクラパックスが主催しました。

工夫を凝らしたブースの数々...親子連れでとてもにぎわっていましたよ。

IMG_5073.JPGIMG_5102.JPGIMG_1076.JPG

番組からは私、鈴木も絵本の朗読で参加させていただきました。今回の催しのために防災にまつわる絵本を何冊も読んだのですが、防災絵本ってたくさんあるんですね。

イベントで朗読させていただいたのは、どれも東日本大震災をテーマにした作品で、この3冊です。

『はなちゃんの はやあるき はやあるき』(岩崎書店)宇部京子 作/菅野博子 絵

『はしれ、上へ!つなみてんでんこ』(ポプラ社)指田和 文/伊藤秀男 絵

『ただいま、おかえり。3.11からのあのこたち』(世界文化社)写真・文 石井麻木

災害について想像し、思いをはせることができる作品ばかりでした。お子さんたちと防災について考えるきっかけにもなるのではないかと思います。

読書の秋です。ぜひ手に取ってみてくださいね。

YouTubeでも配信中!

ケーブルテレビ富山のYouTubeチャンネルでも、番組を配信予定!
ぜひチェックしてください!!

「災害級の大雨に備える」

 

 

「防災フェスタ 段ボールでまもろう」

 

 

 

メッセージ募集中

地域の防災の取り組みや

身の回りの防災にまつわるお困りごとなど

こちらからメッセージをお寄せください!!